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佐為の、この一手

ついに塔谷名人と佐為が対決する日が明日になった。

塔谷名人は、明日は面会謝絶を病院にお願いした。

それ以外も気晴らしで対局は気楽にしていたが、明日は格別だ。

 

一方佐為は、ヒカルに


  「対局している者達にしか見えません。

   この盤上の宇宙の深い--より深い所は」


そう、その深い所が見えるのが、この対戦だった。

 

そして、当日。

 

ヒカルは、ネットの喫茶店で対局をする。


  「もし、もし佐為が勝ったら

   塔谷名人は、本当に引退しちゃうんだろうか」


そう、心配をしながら始めた対局だが

塔谷名人が気迫溢れる対局を始めると

それが、ネットでも伝わってくる。

 

そして、ヒカルは


  「引退も何もかもどうでもいい!!」

  「この一局をオレはここで見られるんだ!」


そうこの対局の意味は気づかずに、始まった。

 

和谷が家で気づいて見て、

海外も多くのアマチュアが夢中で見て

アキラと共に若手プロも熱心の集まっている

 

緒方九段も、唯一の大人のシーンがあります。

女性のマンションを出るシーンです。

何でもないシーンですが、かえって色気を感じるのは私だけでしょうか?

 

その緒方九段も、病院で面会謝絶で対局しているのを見て

家の帰って見ると、saiとの対局!

 

 


いよいよ大ヨセも終わりに近い。

ほんのわずかな気のゆるみも見せられない。


その時に塔谷名人が感じたのは

 

  この空気

  この威圧感

  以前感じた

  新初段の時の---(ヒカルが佐為で指した)

 

その時に、佐為がこの一手。


皆が気づく


  「いい手だ」

  「打たれてみると、ここしかないという

   絶対の一手にみえる」


どちらも無言で、手を進める。


  「塔谷先生の手、どれも悪手とは思えないけど」

  「形勢はいつのまにか  互角になってる」

 

  「互角・・・」

 

  「いや、わずかに・・・」

  「・・・名人が悪い」

 


そう、この一手で佐為が勝利を得るのだが、でもその勝ちは神様は違った・・・

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