越智康介は、暖かい親の恩を感じないような割り切った性格を感じます。
たぶん、彼を好きだという人は少ないでしょう。
ある意味で悪役です。
悪役ですから、強くなければなりません。
彼は小学校6年で入って、3ヶ月で院生1級の3位まで進み、プロ試験も全勝で合格するつもりです。
それだけの力は持っています。
碁の勉強も、家にプロに来てもらって教えてもらうなど恵まれています。
それだけに、人の気持ちを汲むのができないのです。
例えば、伊角の気持ちもわからずに、ヒカルの不思議な力の話をして動揺させたり、
第20巻「社vsヒカル」の158局「初手天元」では
「ま。とにかく、山田さんが相手なら楽勝だ」
と放言をして、彼がそれを聞いて
「そういうことは、心の中だけで言ってろ」
と怒っても、越智は平然と
「口に出そうが、出すまいが同じでしょ」
と言ってしまう。
ですから、ヒカルにプロ試験で勝とうとして全力の努力をして戦うことが、ヒカルの運命的な強さを発揮するための悪役ですね。
この、悪役も必要なのですが、やがて北斗杯編でも、悪役は負けるのですね。
第21巻「北斗杯会場へ」の167局「少年達」で、選手になるのに、社に勝ってから選ばれたいと強気に出ます。
自信過剰気味な越智としては、当然自分の実力が上だと思っていますが、社と戦うと負けてしまいます。
これは、社という新しい天才を目立たすための悪役として、越智が必要だったのです。
しかも、その前にヒカルが社に勝つことで、ヒカルの大天才がさらに輝きます。
まあ、越智も必要なワサビの役目をしっかりやりました。
ちょっと、年齢が若いけれど、よく働きました。(笑)